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スリナム共和国「母子保健医療機材整備計画」に対する無償資金協力について

平成15年12月9日

  1. わが国政府は、スリナム共和国に対し、「母子保健医療機材整備計画 (Project for Improvement of Basic Medical Equipment for Mother and Child Health Care Facilities)」の実施に資することを目的として、3億2,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が12月9日(火)、パラマリボにおいて、わが方永井彰在スリナム臨時代理大使と先方マリア・エリザベス・レーフェンス外務大臣(Maria Elisabeth LEVENS, Minister for Foreign Affairs)との間で行われた。

  2. スリナムにおける乳児死亡率は1000人中27人、妊産婦死亡率は10万人中110人と高いレベルにあり、同国保健省はこのような母子保健指標を改善へと導くために、一次医療サービスや病院医療サービスの改善に取り組んでいる。特に社会的弱者となる母子を対象とした母子保健サービスの向上を短期政策に掲げ、医療従事者の育成と医療施設の整備を中心とする政策の実施に取り組んでいる。
     こうした医療従事者の育成は他ドナー(援助国)やNGO(非政府組織)の支援を受けて診療所等を中心に進められているが、保健省および医療施設は日常の診療活動に費やす予算手当てに追われており、施設や機材の整備は予算の制約により見送られているのが現状である。
     このような状況の下、スリナム政府は、母子保健サービスを活性化させるために「母子保健医療機材整備計画」を策定し、この計画の実施のための診療施設設備と医療機材の整備および医療従事者の育成に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものであり、これはわが国のスリナムに対する援助重点分野(保健医療、貧困緩和)にも合致するため実施するものである。

  3. この計画の実施により、各対象施設の医療サービスを提供する能力・体制が向上し、スリナムにおける乳児死亡率、妊産婦死亡率が改善されることが期待される。

    (参考)スリナム共和国は南米北部に位置し、オランダを旧宗主国とする、人口約43万3,000人、面積は約16万4,000キロ平方メートル、一人あたりのGNI(国内総所得)が1,960米ドル(世銀、2002年)の国である。
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