
ボスニア・ヘルツェゴビナ国立劇場に対する文化無償協力について
平成15年10月3日
- わが国政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府に対し、ボスニア・ヘルツェゴビナ国立劇場が照明機材を購入するため(the supply of lighting equipment to the National Theater of Bosnia and Herzegovina)、4,970万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が、10月3日(金)、サラエボにおいて、わが方小滝義昭在ボスニア・ヘルツェゴビナ臨時代理大使と先方ムラデン・イヴァニッチ外務大臣(H.E. Dr. Mladen Ivanic, Minister of Foreign Affairs of Bosnia and Herzegovina)との間で行われた。
- ボスニア・ヘルツェゴビナ国立劇場は、1921年に設立され、同国で唯一、専属の演劇団、オペラ団及びバレエ団を持つ劇場である。同国立劇場は、1992年から1995年におきたボスニア紛争によって、甚大な損害を被ったにも拘わらず、紛争下の電気がない期間にも、蝋燭の灯りを利用しながら演劇活動を続け、同国国民の憩いの場であり続けており、また、近年は日本関連文化事業も積極的に行ってきており、同国における日本文化紹介に大きく貢献している。しかしながら、同劇場の照明機材は老朽化が激しく、同劇場の活動に支障を来しており、機材の整備が急務となっているが、同国政府の財政の悪化のため、新たな機材の購入は困難な状況にある。
このような状況の下、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナ国立劇場が照明機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。