
リトアニア国立博物館に対する文化無償協力について
平成15年9月17日
- わが国政府は、リトアニア共和国政府に対し、リトアニア国立博物館が調査・保存機材を購入するため(the supply of equipment for investigation and preservation to the National Museum of Lithuania)、4,420万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が、9月17日(水)、ビリニュスにおいて、わが方内藤昌平在リトアニア共和国大使と先方アンタナス・バリョニス外務大臣(Antanas Valionis, Minister of Foreign Affairs)の間で行われた。
- リトアニア国立博物館は、リトアニアにおける考古学・民俗学の中心機関であり、考古学遺物の調査・分析・保存を通じて、同国の文化遺産の保護に重要な役割を果たしている。また、同博物館は、日本で水墨画を学んだリトアニア人画家による水墨画教室を定期的に開催する等、わが国の文化への関心も高い。しかしながら、同博物館では、遺物の調査・分析・保存用機材の不足から、持ち込まれる年間3,000点の考古学遺物の保存完了率は10%に留まっており、同機材の拡充が急務となっているが、厳しい財政状況のため、必要な機材の購入は困難な状況にある。
このような状況の下、リトアニア政府は、リトアニア国立博物館が調査・保存機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。