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ベトナムの「国立小児病院機材改善計画」に対する無償資金協力について

平成15年7月18日

  1. わが国政府は、ベトナム社会主義共和国政府に対し、「国立小児病院機材改善計画」(the project for Improvement of Equipment of National Hospital of Pedeatrics)の実施に資することを目的として、3億1,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月18日(金)、ハノイにおいて、わが方服部則夫在ベトナム大使と先方チャン・ティ・チュン・チエン保健大臣(Ms. TRAN THI TRUNG CHIEN, Minister of Health)との間で行われた。

  2. 現在、ベトナム政府は、「社会経済開発5カ年計画(2001年から2005年)」において、「保健・医療セクター10カ年戦略(2001年から2010年)」を定めており、全ての国民への基礎的な保健・医療サービスの提供、質の高い医療サービスを提供する医療施設へのアクセス確保、罹患率の低下と平均寿命向上の実現を掲げ、保健・医療サービス向上に努力している。しかしながら、乳児死亡率や5歳未満児死亡率といった小児保健医療分野における保健指標は依然として低い数値を示している。
     このため、ベトナムにおける代表的な小児科専門病院である国立小児病院では、多くの病院から紹介患者を受け入れているが、同病院の医療機材は、設立当初から既に20年以上使用している老朽化した機材が多く、更に数量も不足しているため、患者への適切な医療サービスの提供に支障を来している状況にある。
     このような状況の下、ベトナム政府は「国立小児病院機材改善計画」を策定し、同病院の老朽化した機材の更新および数量不足の機材の補充に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、国立小児病院において老朽化した医療機材の更新および数量が不足している機材の補充が行われ、適切かつ円滑な医療サービスの提供が可能となる。なお、この計画は乳児死亡率や5歳未満児死亡率等の保健指標の改善にも資するものであり、ベトナム政府が定めている「保健・医療セクター10カ年戦略」の推進にも寄与することが期待される。
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