
ネパールの「シンズリ道路第四工区緊急復旧計画」に対する無償資金協力について
平成15年7月11日
- わが国政府は、ネパール王国政府に対し、「シンズリ道路第四工区緊急復旧計画」(the project for Emergency Rehabilitation of Shindhuli Road (Section IV))に資することを目的として、4億3,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月11日(金)、カトマンズにおいて、わが方神長善次在ネパール大使と先方バヌ・プラサド・アチャリヤ大蔵省事務次官(Mr. Bhanu Prasad Acharya, Secretary, Ministry of Finance, His Majesty's Government of Nepal)との間で行われた。
- シンズリ道路は、首都カトマンズ近郊のドリケルと南部のタライ平野を結ぶ延長160kmの幹線道路で、1995年からわが国の無償資金協力で建設が進められている。このうち第四工区のカトマンズ寄りの約50kmの区間では、1996年から2期に分けて建設が進められており、1期工事分は2000年度に竣工し、ネパール側への引き渡しが行われ、また残る2期工事分は2002年度の竣工に向けて工事が進められていた。
しかしながら、2002年7月にネパール国内の広い地域を襲った記録的な集中豪雨により、多数の土砂崩落や陥没、道路構造物の流失および崩壊等の被害を受けることとなった。また、本道路は、全面開通はしていないものの、既に完成している部分については地域住民の生活道路として使用されており、首都カトマンズからインド国境に至る幹線道路の一部として極めて重要なことから、早急に復旧する必要が生じている。
このような状況の下、ネパール政府は、被災箇所の復旧・対策工事を実施するため「シンズリ道路第四工区緊急復旧計画」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、シンズリ道路第四工区が全通し、通行時間の大幅な短縮が実現されるとともに、道路の防災機能が強化され、防災性・安全性が向上することが期待される。