国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

ヨルダンの「ザルカ地区上水道施設改善計画」に対する無償資金協力について

平成15年7月2日

  1. わが国政府は、ヨルダン・ハシェミット王国政府に対し、「ザルカ地区上水道施設改善計画(2/2期)(Project for Improvement of the Water Supply System for the Zarqa District)」の実施に資することを目的として、7億5,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月2日(水)、アンマンにおいて、わが方小畑紘一在ヨルダン大使と先方バーセム・アワダッラー計画大臣(H. E. Dr. Bassem I.Awadallah, Minister of Planning)との間で行われた。

  2. ヨルダンでは、水資源の開発と有効活用を国家開発上の重点課題と位置づけ、特に水損失の低減化、水資源の最適配分に努めている。しかしながら、乾燥地帯という同国の厳しい環境のため、水源の開発は容易ではなく、また、パレスチナ難民の流入による急激な人口の増加のため同国の貧困層に対する水供給が悪化しており、貧困層では雨水等の不衛生な水を飲料水として使用しなければならず、水因性疾患の感染率が増大している状況にある。
     このような中、ヨルダン政府は、「上水道施設改善計画」を策定し、首都アンマンに隣接するヨルダン有数の工業地帯であるザルカ市の給水事情を改善し貧困層の供給状況の向上を目指しているが、厳しい財政状況のため、困難な状況にある。このような状況の下、ヨルダン政府は、この計画の一環として、ザルカ市において特に緊急性の高い貧困層居住地区であるルセイファ地区およびアワジャン地区を対象とした、「ザルカ地区上水道施設改善計画」を策定し、この計画の実施のために必要な資金につきわが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、ルセイファ地区およびアワジャン地区の給水時間が現在の週一日から週四日以上に改善されると共に、安全な水の供給による水因性疾患の感染率の減少、貧困層の社会生活基盤の向上が期待される。
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