
ボリビアの「第三次地方地下水開発計画」に対する無償資金協力について
平成15年7月1日
- わが国政府は、ボリビア共和国政府に対し、「第三次地方地下水開発計画(El Proyecto de Desarrollo de Aguas Subterraneas en las Areas Rurales(Fase III)」の実施に資することを目的として、9億6,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月1日(火)、ラパスにおいて、わが方佐々木肇在ボリビア大使と先方カルロス・サーベドラ・ブルーノ外務・宗務大臣(Carlos Saavedra Bruno, Ministro de Relaciones Exteriores y Culto de la Republica de Bolivia)との間で行われた。
- ボリビアの地方部の給水率は23%(中南米諸国平均45%)と低い状況にあり、地方部の貧困層住民は、水汲み労働等の日常生活に困難を強いられている。また、飲料水を表流水や浅井戸に依存しているため、小児性下痢症始め赤痢、コレラ等の罹患率が高く、乳幼児死亡率は1,000人あたり105人と極めて高い状況にある。
このような状況の下、ボリビア政府は「全国民に水を」をスローガンに掲げ地方部の給水率を60%に引き上げることを目標として、給水状況の改善に取り組んでいる。その一環として、アンデス高原地域に位置するラパス県およびポトシ県の地方給水率を向上させるため、「第三次地方地下水開発計画」を策定し、この計画の実施に必要な井戸掘削機材、物理探査機材等の調達、および必要とされる技術指導につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、約10万人の地方住民が安定的に衛生な飲料水を得ることが期待されるほか、水汲み労働からの解放、水因性疾患の罹患率の低下、教育機会の増大および女性の地位向上等の効果が期待される。