
ミクロネシアの「ポンペイ島周回道路改善計画」に対する無償資金協力について
平成15年6月11日
- わが国政府は、ミクロネシア連邦政府に対し、「ポンペイ島周回道路改善計画(the Project for Improvement of the Circumferential Road in the Pohonpei Island)」の実施に資することを目的として、4億5,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月11日(水)、コロニアにおいて、わが方安井兵典在ミクロネシア臨時代理大使と先方イエスケ・K.・イエシ外務大臣(The Honorable Ieske K. Iehsi, Secretary of Foreign Affairs, Federated States of Micronesia)との間で行われた。
- ミクロネシアは、独立以来続いている米国からの資金援助依存体質から自立経済への脱却を目指しており、現在、基礎インフラの整備のため、第二次国家開発計画を実施し、道路・橋梁等の整備を重要開発課題としている。
首都パリキールのあるポンペイ島は、ミクロネシア最大の陸地面積を有し、政治、経済の中心となっており、特にポンペイ島における交通の大動脈である周回道路は、島民約3万5,000人の生活において重要な役割を担っている。
しかしながら、同周回道路は、丘陵・山岳地帯の小河川のため未舗装区間が多く、雨期には通行することが困難となり、島民の日常生活に支障をきたし、また、いくつかの区間では、道路幅が狭く、すれ違うことも困難な状況となっている。
このためミクロネシア政府は、未舗装地域の改修のために橋梁、排水溝、暗渠等を設置しようとしているが、同国では資金不足や土木工事技術の水準が低いため実施は困難な状況に或る。
このような状況の下、ミクロネシア政府は、周回道路の未舗装部分の整備のため「ポンペイ島周回道路改善計画」を策定し、橋梁、排水溝、暗渠等を設置するための資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、ポンペイ島の交通事情が改善され、観光業の活性化、および農林水産物の輸送状況が円滑となり、ミクロネシアの経済の活性化に資することが期待される。