
インドネシアの「中央および北スラウェシ州橋梁改修計画」に対する無償資金協力について
平成15年5月29日
- わが国政府は、インドネシア共和国政府に対し、「中央および北スラウェシ州橋梁改修計画」(The project for Bridge Construction in the Central and North Sulawesi Provinces)の実施に資することを目的として、総額10億4,600万円(平成15年度1億3,100万円、平成16年度6億7,500万円、平成17年度2億4,000万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月29日(木)、ジャカルタにおいて、わが方飯村豊在インドネシア大使と先方スジャドナン・パルノハディニングタット外務省次官(Mr. Sudjadnan Parnohadiningrat Secretary General, Department of Foreign Affairs)との間で行われた。
- インドネシアのスラウェシ島は、ジャワ島やスマトラ島に比べて開発が遅れており、中でも中央スラウェシ州のブオル県、バンガイ県は州都パルから離れているため、道路等の整備が遅れており、現在使用している橋梁の殆どが4年から50年前に建設された木橋のため、近年の交通量の増加や老朽化による破損している。また、雨期によって河川の水位が上昇すると使用することが出来なくなり、他の地域と分断される等、住民の日常生活にも支障を来たしている。
また、スラウェシ島縦断幹線道路上にある北スラウェシ州の2橋梁は、洪水による破損や老朽化により、重量制限などを行わざるを得ない状況にあり、本来の基幹道路としての機能を有していない。
このような中、インドネシアでは持続的で公平な開発基盤強化を行い、国民福祉の向上、経済再建の促進を図ることを目的として、地域住民の生活レベルの改善、全スラウェシ島の均衡ある発展を図るため、これら橋梁の架け替え、および改修を緊急の課題としているが、厳しい財政状況のため困難な状況にある。
このような状況の下、インドネシア政府は「中央および北スラウェシ州橋梁改修計画」を策定し、中央スラウェシ州における14橋梁の改修、北スラウェシ州における2橋の改修を行うために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、インドネシアにおける地方の基本交通手段の確保、地域住民の日常生活の改善および全スラウェシ島の均衡ある発展が期待される。
- なお、わが国は平成14年度に本計画の詳細設計分として、6,100万円を限度とする無償資金協力を実施している。