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ウズベキスタンに対する円借款の供与について

平成14年5月16日

  1. わが国政府は、ウズベキスタン共和国に対し、「タシケント火力発電所近代化計画」(Tashkent Thermal Power Plant Modernization Project)のために249億5,500万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が5月16日(木)、タシケントにおいて、わが方中山恭子在ウズベキスタン大使と先方アジモフ副首相兼マクロ経済統計大臣(Mr. Azimov Rustam Sadykovich, Deputy Prime Minister and Minister of Macroeconomics and Statistics of the Republic of Uzbekistan)との間で行われた。

  2. 案件の概要

    「タシケント火力発電所近代化計画」
     ウズベキスタンの首都タシケント市近郊に位置するタシケント火力発電所において、首都圏を中心とする同国への電力の安定供給、国産天然ガスの効率的利用、環境負荷の軽減を図ることを目的とし、同発電所構内の遊休地にガス複合火力発電設備一基(370MW級)を建設するもの。

  3. 供与条件

    (1)金利: 年1.8%(コンサルタント部分については0.75%)
    (2)償還期間: 30年(10年の据置期間を含む)
    (コンサルタント部分については、40年(10年の据置期間を含む))
    (3)調達条件: 一般アンタイド
    (コンサルタント部分については、二国間タイド)


  4. 本件円借款の意義

    (1)ウズベキスタンは、中央アジア諸国中最大の人口を有し、歴史的にも経済的にも中央アジア諸国の中で重要な位置を占める。
     わが国は、首脳・閣僚レベルを含む様々なレベルで二国間の対話を進めるとともに、経済協力を中心に同国の国造りの努力を積極的に支援してきている。

    (2)タシケント火力発電所は、ウズベキスタン経済の心臓部である首都圏に所在し、国全体の発電容量の約17%を占める重要な発電所であるが、操業開始後40年近くが経過し設備の老朽化は深刻な状態となっており、電力の安定供給に支障が生じることが懸念されている。
     このような状況の下、同発電所の設備を更新することにより電力の安定供給を図り、国産天然ガスの効率的利用を促進するとともに、環境負荷の軽減を図ることは同国にとって緊急の課題となっている。

    (3)本件計画の実施により、発電効率(発電量/燃料)の約20%向上、SOx、NOxの約90%削減等を図る。
     今回の円借款の供与により、これまでにわが国がウズベキスタンに対して供与した円借款の総額は、811億9,300万円となる。
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