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シリアのパルミラ国立博物館に対する文化無償協力について

平成15年3月30日

  1. わが国政府は、シリア・アラブ共和国政府に対し、パルミラ国立博物館が視聴覚機材を購入するため(the supply of audio-visual equipment to Palmyra National Museum)、4,970万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が3月30日(日)、ダマスカスにおいて、わが方林梓在シリア・アラブ共和国大使と先方タウフィーク・イスマイル企画庁長官(Dr. Taufik Ismail, Head of State Planning Commission)の間で行われた。

  2. パルミラ国立博物館は、ユネスコ世界遺産にも登録されているシリアのパルミラ遺跡の出土品の展示・公開を行うほか、同遺跡の管理・整備、新規発掘作業支援等を行っている。なお、同博物館が行っているパルミラ遺跡の調査・保全・出土品展示等の活動の重要性に鑑み、わが国の東京大学や奈良県(奈良シルクロード博財団)が協力を行っている。
     しかしながら、現在、パルミラ国立博物館が所有する展示用機材は、1961年の開館の時に購入したものを使用しているため、老朽化によりその膨大な収蔵品を効率よく展示することは不可能であり、またそれを可能にするビデオ、視聴覚機材等を所持していないため、新たな機材の購入を希望しているが、同国の厳しい財政状況のため、購入は困難な状況にある。
     このような状況の下、シリア政府は、パルミラ国立博物館が視聴覚機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。
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