
アルメニア国立オペラ・バレエ劇場に対する文化無償協力について
平成15年3月28日
- わが国政府は、アルメニア共和国政府に対し、アルメニア国立オペラ・バレエ劇場が音響機材を購入するため(The supply of sound equipment to the Armenian National Academic Theater of Opera and Ballet)、2,890万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が3月28日(金)、エレバンにおいて、わが方野村一成在アルメニア共和国大使と先方アリサ・アダミャン文化・青少年・スポーツ副大臣(Ms.Alisa Adamyan,Deputy Minister of Culture, Youth Affairs and Sports)の間で行われた。
- アルメニア国立オペラ・バレエ劇場は、アルメニア最大の収容力を誇るとともに、アルメニア唯一専属のオペラおよびバレエ劇団を擁する国立劇場として、国内外の劇団によるオペラおよびバレエの公演が年間約210回行なわれる等、同国における文化・芸術振興の中核的な役割を果たしている。また、2000年からアルメニア国立放送交響楽団音楽監督・首席指揮者として井上喜惟氏が活躍しているほか、2000年9月には「日本音楽フェスティバル」が開催される等、わが国との文化交流活動の拠点となっている。しかしながら、国立オペラ・バレエ劇場が所有する音響機材は、1970年代に購入した旧ソ連製の機材であり、老朽化による不良、故障が発生しているため、効果的な公演活動の実施に支障をきたしている。このため、同劇場では、新たな機材の購入が急務となっているが、同国の厳しい経済情勢のため、新たな機材の購入は困難な状況となっている。
このような状況の下、アルメニア共和国政府は、アルメニア国立オペラ・バレエ劇場が音響機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。