
ベトナムのベン・タイン劇場に対する文化無償協力について
平成15年2月26日
- わが国政府は、ベトナム社会主義共和国に対し、ベン・タイン劇場が音響・照明機材を購入するため(the supply of sound and lighting equipment to the Ben Thanh Theater)、4,960万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が2月26日(水)、ハノイにおいて、わが方服部則夫在ベトナム大使と先方ファン・クァン・ギ文化情報大臣(Mr. Pham Quang Nghi, Minister of Culture and Information)との間で行われた。
- ベン・タイン劇場は、年間40万人以上が利用するホーチミン市の中心的劇場であり、古典芸能、ポピュラー音楽のコンサート、会議、展示会等、多岐にわたるイベントが年間約300件に及び開催されており、また、その多くのイベントがテレビ放映されるなど、ホーチミン市のみならず、ベトナム全体の文化振興に大きく貢献している。また、同劇場では、宝塚公演や歌舞伎等のわが国の文化公演が数多く行われる等、同国における日本文化の紹介にも大きな役割を果たしている。
しかしながら、ベン・タイン劇場には音響・照明機材がほとんどなく、現在所有している機材も老朽化が進み、イベント毎に外部から機材を賃貸(無償の場合は「借用」)する必要があるためイベントの開催に支障をきたしている状況にある。このため、同劇場は、新たな機材の購入を希望しているが、同国の財政状況の悪化のため新たな機材の購入は困難となっている。
このような状況の下、ベトナム政府は、ベン・タイン劇場が新たな音響・照明機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたもの。