
フィリピン国立大学に対する文化無償協力について
平成15年2月12日
- わが国政府は、フィリピン共和国に対し、フィリピン国立大学が視聴覚機材を購入するため(the supply of audio-visual equipment to the University of the Philippines)、4,950万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が2月12日(水)、マニラにおいて、わが方高野幸二郎在フィリピン大使と先方ブラス・オプレ外務長官(Blas F. Ople, Secretary of Foreign Affairs)との間で行われた。
- フィリピン国立大学は、同国における最初の国立大学として、学術、産業技術、文化振興において中心的役割を担ってきた。特に1976年に設立された同大学フィルム・センターは、フィリピンにおける映像芸術の振興のみならず、映像芸術家、技術者の育成、内外映像資料の保存及び映像資料を通じた同国及び外国文化の紹介、映像芸術の交流を通じた国際文化交流事業を積極的に行っており、映像を媒介とした文化の振興、外国との交流拡大に大きく貢献してきた。また、同フィルムセンターは、毎年定期的に日本映画祭を開催する等わが国映画文化の理解促進に積極的な役割も果たしている。しかしながら、同センターにて使用している視聴覚機材は、老朽化し、現在行っている活動に支障をきたしていることから、同センターでは新たな機材の購入を希望しているが、厳しい財政状況のため実施が困難な状況にある。
このような状況の下、フィリピン政府は、フィリピン国立大学が視聴覚機材を購入するために必要な資金につき、我が国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。