
タイのコンケン大学に対する文化無償協力について
平成15年1月16日
- わが国政府は、タイ王国政府に対し、コンケン大学が音響・照明機材を購入するため(the supply of sound and lighting equipment to Khon Kaen University)、4,820万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が1月16日(木)、バンコクにおいて、わが方時野谷敦在タイ大使と先方プラダープ・ピブンソンクラーム外務省経済技術協力局長(Mr. Pradap Pibulsonggram, Director-General, Department of Technical and Economic Cooperation, Ministry of Foreign Affairs)との間で行われた。
- コンケン大学は、1万人以上の学生が学ぶタイ東北地方最大の教育機関であり、わが国の間においてもJICA(国際協力事業団)の専門家や青年海外協力隊派遣等を通じ幅広い協力関係を築いてきている。また同大学は教育機関としてだけでなく、地方文化の保存・振興機関として大きな役割を担い、1998年に同大学が設立した芸術文化博物館では、子供向けの芸術教室等の活動も頻繁に行う等、タイ東北部の芸術センター的役割を有している。特に同博物館の施設である野外劇場では、タイ古典音楽、古典舞踊等の様々な活動が行われ、同大学の学生だけでなく、コンケン市民にも広く利用されている。しかしながら、野外劇場は、音響・照明機材を一切有しておらず、外部から必要な機材を借り上げて活動を行っているが、コンケン大学では同国の厳しい財政状況のため機材の購入が困難な状況にある。
このような状況の下、タイ王国政府は、コンケン大学が音響・照明機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。