
カンボジアの「カンボジアにおける平和構築と包括的小型武器対策プログラム」に対する無償資金協力について
平成15年1月13日
- わが国政府は、カンボジア王国政府に対し、「カンボジアにおける平和構築と包括的小型武器対策プログラム」(Peace Building and Comprehensive Small Arms Management Programme in Cambodia)の実施に資することを目的として、4億5,000万円の紛争予防・平和構築無償を供与することとし、このための書簡の交換が、1月13日(月)、プノンペンにおいて、わが方小川郷太郎在カンボジア大使と先方ハオ・ナムホン上級大臣兼外務国際協力大臣(H. E. Mr. HOR Namhong Senior Minister and Minister of Foreign Affairs and International Cooperation)との間で行われた。
- カンボジアでは1970年以降内戦が続いていたが、1991年のパリ和平協定への署名を得て和平が進展し、現在、内政の安定度は高まっている。しかしながら、長い内戦がもたらした多量の小型武器は、同国の治安を脅かす大きな要因となっている。
このような状況の下、カンボジア政府は、小型武器対策法の策定等種々の対策の一環として「カンボジアにおける平和構築と包括的小型武器対策プログラム」を策定し、地域住民からの小型武器の自発的供出に対し、その対価として地域住民の希望に沿ったインフラ整備(道路、井戸、橋、学校等の修理・建設)を供与するとともに、同国政府による小型武器の管理・登録のためのシステム作りを実施するための資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- わが国は、紛争予防・平和構築分野を外交政策上の重要な分野の一つとして位置づけており、カンボジア政府の小型武器対策への取り組みに協力するため、本件プログラムを支援するものである。このプログラムの実施により、小型武器の改修が促進され、カンボジアの治安の改善が図られることが期待される。
- 紛争予防・平和構築無償とは、平成14年度より、開発途上国における元兵士の社会復帰、小型武器回収、民族融和等の紛争予防・平和構築に資するプログラムに必要な資機材、役務を購入するために必要な資金を供与する紛争予防・和平構築無償をノンプロジェクト無償の枠内として実施するものであり、今回の協力は、紛争予防・平和構築無償として行う初めての支援となる。