
レバノン文化省考古総局に対する文化無償協力について
平成15年1月7日
- わが国政府は、レバノン共和国政府に対し、レバノン文化省考古総局が遺跡発掘用機材を購入するため(the supply of equipment for archaeological survey to the Directorate General of Antiquities, Ministry of Culture)、5,000万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が1月7日(火)、ベイルートにおいて、わが方天木直人在レバノン大使と先方ガッサーン・サラーメ文化大臣(H. E. Mr. Ghassan Salame, Minister of Culture)の間で行われた。
- レバノン考古総局は、レバノン建国後まもなく発足して以来、管轄官庁変更や内戦など環境が著しく変転する中、一貫してレバノン国内の考古学的遺跡の調査・発掘と修復・保存事業に貢献してきており、国内情勢が安定し始めた近年には、ユネスコの世界遺産として登録されているスール等の遺跡発掘事業に対し、わが国の奈良大学および国士舘大学の発掘チームの協力を得るなどして、その取り組みを本格化させている。しかしながら、レバノン考古総局においては、今後も、遺跡の調査・発掘作業を進め、両国間の協力を推進することが期待されるていが、同国の厳しい経済情勢の下、遺跡発掘作業等に必要な機材の購入が困難な状況にある。
このような状況の下、レバノン政府は、レバノン文化省考古総局が遺跡発掘用機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。