国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

エジプトの「第3次上エジプト灌漑施設改修計画」に対する無償資金協力について

平成14年11月4日

  1. わが国政府は、エジプト・アラブ共和国政府に対し、「第3次上エジプト灌漑施設改修計画(the project for Rehabilitation of Floating Pump Stations in Upper Egypt(Phase III))」の実施に資することを目的として、8億6,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、11月4日(月)、カイロにおいて、わが方須藤隆也在エジプト大使と先方ファイザ・アブルナガ外務担当国務大臣(H.E. Mrs. Fayza Aboulnaga, Minister of State for Foreign Affairs)との間で行われた。

  2. エジプトでは、灌漑設備の老朽化が著しいため十分な農業用水の確保ができず、最近の人口急増に対して食糧増産が追いつかない状況にある。また、上エジプト地方(エジプト南部)においては、農業以外に主要な産業がないため、灌漑施設の老朽化が進行して農業生産が低下することにより、地域社会の安定に大きな影響が出ることが懸念されている。
     このような状況の下、エジプト政府は、老朽化が特に著しい灌漑施設(フローティング・ポンプ場)5ヵ所の改修を目的とした「第3次上エジプト灌漑施設改修計画」を策定し、この計画の実施のために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、灌漑施設5ヵ所による農地灌漑面積が3,200ヘクタールから4,368ヘクタールに拡大し、農業生産が増大するとともに同地域の農民の所得が約18%増加することが期待される。また。それらを通じたエジプトの食糧自給率の向上や上エジプトにおける地域社会の安定が期待される。
このページのトップへ戻る
目次へ戻る