
キルギスの「産科婦人科病院医療機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成14年9月20日
- わが国政府は、キルギス共和国政府に対し、「産科婦人科病院医療機材整備計画」(the project for Improvement of Medical Equipment for Obstetric and Gynecologic Hospitals)、の実施に資することを目的として、6億8,800万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が9月20日(金)、ビシュケク市において、わが方角崎利夫在キルギス大使と先方エミルラン・トロミルザーエフ 財務省第一次官(Mr. Emirlan Toromyrzaev, First Deputy Minister of Finance)との間で行われた。
- キルギスでは、旧ソ連からの独立後、経済状況の悪化のため、国民の生活健康面に悪影響がもたらされており、特に乳幼児死亡率、妊産婦死亡率および流産率等が高い水準で推移し、同国では母子に対する保健医療の改善が急務となっている。このため、キルギス政府は1996年に保健医療水準の向上と効率的な医療サービス体制構築を目指した医療保健改善計画「マナス保健計画」を策定し、新しい医療サービス体制の構築等による母子保健にかかる保健指標の改善に努めているが、同国の厳しい財政状況のため、保健医療分野の予算が削減され、同国医療施設では、新たな医療機材を購入することができず、現在の機材も老朽化等により必要な医療サービスを国民に実施することができない状況にある。
このような状況の下、キルギス政府は、同国における首都ビシュケクおよび地方3県の母子保健医療水準の向上することを目的とした、「産科婦人科病院医療機材整備計画」を策定し、この計画の実施に必要な医療機材等の購入のための資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、産婦人科の診断および治療に必要な医療機器が調達され、キルギスの産婦人科医療サービス水準が向上することが期待される。