
モルドバの「食糧増産援助」に対する無償資金協力について
平成14年9月5日
- わが国政府は、モルドバ共和国政府に対し、「食糧増産援助」の実施に資することを目的として、3億円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が9月5日(木)、キシニョフ市において、わが方本田均在モルドバ大使と先方シュテファン オダジェ副首相兼経済大臣(Mr. Stefan ODAGIU,Deputy Prime Minister, Minister of Economy of Republic of Moldova)との間で行われた。
- モルドバは、1991年8月に旧ソ連から独立したが、市場経済化への移行の遅延、度重なる洪水、旱魃などの被害および独立当初からのロシア系住民の独立運動(沿ドニエストル紛争)などにより同国の経済状況は低迷しており、1996年には、農業生産が10%減、国内総生産(GDP)が3%減となるなど深刻な状況となった。また、1998年に起こったロシア経済危機の影響を受けモルドバはさらに困難な財政状況におかれている。このため、モルドバ政府は、低迷した農業生産を向上させるため、農業機材の購入を希望しているが、現状では困難な状況にある。
このような状況の下、モルドバ政府は、主要作物である小麦の増産および生産安定のために必要な農業機械の調達につき、わが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである.。
- この計画の実施により、モルドバにおける早期の自給達成に寄与されることが期待される。