
ベトナムの「人材育成奨学計画」に対する無償資金協力について
平成14年8月30日
- わが国政府は、ベトナム社会主義共和国政府に対し、「人材育成奨学計画」(the Project for Human Resource Development Scholarship)の実施に資することを目的として、4億6,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月30日(金)、ハノイ市において、わが方山崎隆一郎在ベトナム大使と先方グエン・ミン・ヒエン教育訓練省大臣(Mr. Nguyen Minh Hien, Minister of Education and Training)との間で行われた。
- ベトナムでは、現在、市場経済化のための人材育成と法制度、税制、金融制度等の制度改善が重要な課題となっているが、これまで十分な人材育成が進んでおらず、近年の市場経済化、近代化等への対応が必ずしも十分でない部分がある。また、今後の人材育成の観点から、初・中等教育における教員の教育、教科書・指導教材の不足が問題となっている。
このような状況の下、ベトナム政府は、人材育成における留学制度の果たす重要な役割に鑑み、「人材育成奨学計画」を策定し、この計画のための現地における事前教育、渡航費、滞在費、学費等の資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- わが国は、こうしたベトナム政府の要請に対し、一般無償資金協力の枠内で導入されている留学生支援無償により支援を行うものである。これにより、既に日本に留学しているベトナム人留学生50名および来年度新たに日本に留学する約30名の学生が支援を受けることになる。