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バングラデシュの「地域別教育環境集中改善計画(IDEALプロジェクト)」のためのユニセフに対する無償資金協力について

平成14年7月31日

  1. わが国政府は、バングラデシュ人民共和国における「地域別教育環境集中改善計画(IDEALプロジェクト)」(The Project for Support to Intensive District Approach to Education for All)の実施に資することを目的として、ユニセフ(国連児童基金)に対し、2億5,200万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月31日(水)、ダッカにおいて、わが方小林次郎在バングラデシュ大使と先方ロセラ・モレーリ在バングラデシュ・ユニセフ代表代理(Dr. Rosella Morelli, Officer in Charge of the UNICEF in Bangladesh)との間で行われた。

  2. バングラデシュ政府は、1990年に初等教育を義務化し、ユニセフをはじめ多くのドナー(援助国)と協力して、就学率・修了率向上の目標達成に向け努力している。このため同国では、初等部の就学率が1991年の76%から1996年には96%まで改善されたが、学科修了率は1991年の40%から1996年の65%に留まっており、現在も教育の効率化や質の向上など課題が残っている。
     このため、バングラデシュは1996年よりユニセフを中心とした「地域別教育環境集中改善計画(IDEALプロジェクト)」を開始し、2001年12月現在、同国の全64県のうち、32県において実施され、教育環境が改善された。このような状況の中、バングラデシュ政府は、2005年までに全国62県すべてで同プロジェクトを実施することを目標としているが、同国の財政不足のためIDEALプロジェクトの実施が困難な状況にある。
     このような状況の下、バングラデシュ政府およびユニセフは、IDEALプロジェクトに使用する学校教材、各種研修・教員訓練のマニュアルを購入するために必要な資金につきわが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、IDEALプロジェクトが新規2県において実施され、バングラデシュにおける初等教育の質が改善され、児童の学ぶ意欲が高まり、修了率が向上することが期待される。

    (参考)
     「地域別教育環境集中改善計画(IDEALプロジェクト)」は、(1)教授法・学習環境の改善(2)習熟度モニタリングの強化(3)教育行政の再編・分権化(4)コミュニティにおける教育啓蒙活動(5)教育指標調査および教育データベースの作成を目的として活動を行うプロジェクトである。
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