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ベトナムの「北部地下水開発計画」に対する無償資金協力について

平成14年7月4日

  1. わが国政府は、ベトナム社会主義共和国政府に対し、「北部地下水開発計画 」(the project for the Groundwater Development in Rural Part of Northern Provinces)の実施に資することを目的として、8億6,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月4日(木)、ハノイにおいて、わが方山崎隆一郎在ベトナム大使と先方レー・フイ・ゴ農業農村開発大臣(Mr.LE HUY NGO, Minister of Agriculture and Rural Development)との間で行われた。

  2. ベトナム政府は、地方開発計画(1996年から2000年)を策定し、地方基盤整備の重点の一つである給水事業の整備目標を「2000年までに地方住民の80%または1万3,000人の小学児童に安全な水を供給する」としている。
     この計画の一環として、1999年にベトナム北部地方に対する地下水開発計画のマスタープランが策定され、北部5省20村落を給水対象地域とした人口約15万人、日給水総量約2万3,000m3の給水整備計画を実施している。
     しかしながら、同国の脆弱な財政と予算不足のため、地方給水基盤整備が遅れており、地方農村部では、生活用水として、河川、湧水等の地表水、浅井戸の地下水を利用しなければならず、水源の汚染や水涸れから農村部の衛生的な水の供給率は9%にしか達していないなど、衛生的な飲料水を安定的に確保することが困難となっている。
     このような状況の下、ベトナム政府は、マスタープランで計画された優先整備地域のうち北部3省の地方農村部の水不足の問題を解決するため、「北部地下水開発計画」を策定し、この計画の実施のため地下水を水源とする給水施設の建設および井戸掘削機材調達にかかる資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、ベトナムの北部3省の12村落において公共水道網が整備されることとなり、衛生的な飲料水を安定的に確保でき、生活レベル、衛生レベルが向上することが期待される。
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