
ボリビアの「コチャバンバ母子医療システム強化計画」に対する無償資金協力について
平成14年6月29日
- わが国政府は、ボリビア共和国政府に対し、「コチャバンバ母子医療システム強化計画」(Proyecto de Fortalecimiento del Sistema de Atencion Hospitalaria Materno Infantil de Cochabamba)の実施に資することを目的として、総額18億3,600万円(平成14年度:2億3,100万円、平成15年度:16億500万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月28日(日本時間29日)、ラパスにおいて、わが方佐々木肇在ボリビア大使と先方グスタボ・フェルナンデス外務・宗務大臣(Gustavo Fernandez, Ministro de Relaciones Exteriores y Culto)との間で行われた。
- ボリビアでは、妊産婦死亡率や5歳未満の乳幼児の死亡率が高く、母子保健が劣悪な状況にあるため、同国政府は1996年7月に「国家母子保健政策」を策定し、妊産婦および5歳未満の乳幼児が無料で診療を受けられることとした。
しかし、100万人以上の人口を抱えるコチャバンバ市においては、ヘルマンウルキジ母子病院が唯一の高度な母子医療施設であり、施設および機材が老朽化していることに加え、患者が集中していることから、高まる医療需要に適切に対応出来ない状況にある。
このような状況の下、ボリビア政府はコチャバンバ市の各医療レベルにおける医療活動および機能を明確化し、医療施設および医療機材の整備・拡充を行い、母子医療システムを強化するべく、「コチャバンバ母子医療システム強化計画」を策定し、ヘルマンウルキジ母子病院の建て替え、3保健所の改築、新設および医療機材の調達に必要な資金につき、わが国政府に無償資金協力を要請してきたものである。
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この計画の実施により、コチャバンバ市の母子医療サービス機能および医療施設が充実し、患者の受入能力および母子医療水準の向上が期待される。