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エクアドルの「ロハ州地下水開発計画」に対する無償資金協力について

平成14年6月26日

  1. わが国政府は、エクアドル共和国政府に対し、「ロハ州地下水開発計画」(El Proyecto para el Desarrollo de Aguas Subterraneas en la Provincia de Loja)の実施に資することを目的として、3億2,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月25日(日本時間26日)、キトにおいて、わが方伊藤栄治在エクアドル臨時代理大使と先方ヘインス・メレル・フレイレ外務大臣(Heinz Moeller Freire, Ministro de Relaciones Exteriores)との間で行われた。

  2. エクアドルの地方村落地域における給水率は、約30%と極めて低い状況にある。特にペルーとの国境地域に位置するロハ州の村落地域においては給水体制の遅れにより飲料水が不足していることから、生活用水確保のために婦女子が遠距離にある河川から水を運搬しており、大きな負担となっている。また、同州では給水手段として河川および浅井戸を利用しているが、これら河川および浅井戸は生活排水等が混入しているため、水因性疾病の原因となっている。このため同州では、深井戸を建設し給水事情を改善することが急務となっている。
     このような状況の下、エクアドル政府は「ロハ州地下水開発計画」を策定し、この計画のための深井戸掘削機材などの購入、井戸および給水施設の建設に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、ロハ州の給水事情が改善するとともに、水因性疾病や乳幼児の死亡率が低下することが期待される。

  4. ペルーとエクアドルの国境地域は、19世紀より続いていた国境紛争の影響で開発が遅れていたが、1998年に国境紛争が終結したことから、エクアドル政府は国境地域の開発に着手しており、本件協力はこの国境地域の開発を支援するものである。
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