
カーボべルデの「プライア漁港拡張計画(2/2期)」に対する無償資金協力について
平成14年6月21日
- わが国政府は、カーボべルデ共和国政府に対し、「プライア漁港拡張計画(2/2期)」(Projet d'Extension du Port de Peche de Praia)の実施に資することを目的として、5億1,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月21日(金)、セネガル共和国のダカールにおいて、わが方古屋昭彦在カーボベルデ大使(セネガルにて兼轄)と先方ラウル・ジョルジュ・ヴェラ・クルズ・バルボサ在セネガル・カーボベルデ大使(Monsieur Raul Jorge Vera Cruz Barbosa, Ambassadeur de la Republique du Cap-Vert au Senegal)との間で行われた。
- カーボベルデの、水産業は外貨収入源として重要な産業であるとともに、国民への動物性蛋白の主な供給源として極めて重要な役割を担っている。しかしながら、同国の地勢上大型港湾施設および流通に適した土地が限られるとともに、漁業インフラの整備の遅れもあり、現在、水産物の水揚げは、主に水揚施設や製氷施設が整備されたミンデロ漁港およびプライア漁港で行われている。なかでも、プライア漁港は後背に国内最大の人口を有するプライア市を抱え、年々水揚げ量は増加し、同国水産物の流通拠点として機能している。このため、プライア漁港岸壁では漁船の水揚作業、氷、水等の補給、休息等が同時に行われるため、漁船が3重から5重に係留されており、水揚げ作業および補給のための待ち時間の増加等同港における作業効率は著しく低下している。また、既存の漁港施設は増大する漁獲量に対応できず、漁獲物の取引、漁具の修理などが岸壁や通路等で行われている状況にあり、漁港構内の混雑とともに、衛生面での悪化が深刻な問題となっている。
このような状況の下、カーボベルデ政府はプライア漁港における水産物流通の効率化を図ることを目的とする「プライア漁港拡張計画」を策定し、この計画の実施のための荷捌場、漁具倉庫等の建設に必要な資金につき、わが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、プライア漁港における漁獲物の効率的な流通が可能となり同国の漁業振興が図られるとともに、カーボベルデ国民に品質のよい水産物が供給されることが期待される。