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バングラデシュの「ポリオ撲滅計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について

平成14年6月2日

  1. わが国政府は、バングラデシュ人民共和国における「ポリオ撲滅計画(the project for the Eradication of Poliomyelitis」の実施に資することを目的として、国際連合児童基金(ユニセフ)に対し、3億8,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月2日(日)、ダッカにおいて、わが方小林二郎在バングラデシュ大使と先方モルテン ギャルジン在バングラデシュ・ユニセフ代表(Mr. Morten Giersing, Representative of the UNICEF Office in Bangladesh)との間で行われた。

  2. バングラデシュ政府は、世界保健機構(WHO)が提唱したポリオ撲滅計画に呼応して、1995年より、わが国、WHO、ユニセフ、米国国際開発庁(USAID)等の協力を得て、ポリオ・ワクチンの全国一斉投与(NID)を実施してきており、同国におけるポリオの発生件数は減少(1995年には207件の発症例が報告されたが、2001年は1件も報告されていない)してきている。また、同政府はNIDの実施体制強化のため、従来からの保健所、学校等におけるポリオ・ワクチンの投与に加え、保健婦およびボランティアが各家庭を巡回してワクチン未投与の乳幼児に対しワクチンを投与する体制を強化している。しかしながら、南アジア地域におけるポリオ撲滅は各国の努力および各援助国・機関の協力により最終段階にあるものの、地域全体のポリオ撲滅宣言には数年間のフォーローアップのため、ワクチンの継続投与が必要であるとされている。
     このような状況の下、バングラデシュ政府およびユニセフは、「ポリオ撲滅計画」を策定し、この計画のために5歳以下の乳幼児を対象とするNID実施に必要なポリオ・ワクチンを調達するための資金について、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、バングラデシュの約2,200万人の乳幼児がポリオから救われることが期待される。
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