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カンボジアの「シアムリアップ電力供給施設拡張計画」に対する無償資金協力について

平成14年5月23日

  1. わが国政府は、カンボジア王国政府に対し、「シアムリアップ電力供給施設拡張計画」(the Project for Expansion of Electricity Supply Facilities in Siem Reap)の実施に資することを目的として21億3,100万円(平成14年度:5億8,000万円、平成15年度:15億5,100万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月23日(木)、プノンペンにおいて、わが方小川郷太郎在カンボジア大使と先方ハオ・ナムホン上級大臣兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. HOR Namhong Senior Minister and Minister of Foreign Affairs and International Cooperation)との間で行われた。

  2. カンボジアの主要都市であるシアムリアップの発電所には、旧ソ連から支援を受けたソ連製発電機4台と、フランスからの支援による発電機1台が設置されているが、旧ソ連製の発電機は既に老朽化しており、長時間の運転および十分な出力の確保ができないために予備機に回されており、フランス製の発電機は事故による故障のため運転再開の見通しが立っていない状態にある。このため、シアムリアップでは発電機をリースすることにより電力の供給を続けているが、その供給力は現状の需要をまかなうに至っておらず、近い将来、シアムリアップにおける深刻な電力不足が予想される状況にある。
     また、リースされた発電機に依存しているため、維持管理費が嵩み、シアムリアップにおける発電単価は、同国首都プノンペンの発電単価と比べて約1.5倍に達しており、これによる高額な電気料金がシアムリアップ住民の大きな負担となっている。
     このような状況の下、カンボジア政府は、シアムリアップの当面の電力不足を解消し、一般住民に対し安定した電力を安価で供給するため、「シアムリアップ電力供給施設拡張計画」を策定し、新たな発電所の建設に必要な資金につきわが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである。
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