
バングラデシュに対する無償資金協力(債務救済のための無償援助)について
平成14年5月19日
- わが国政府は、1978年3月の国際連合貿易開発会議(UNCTAD)第9回特別貿易開発理事会(TDB)閣僚会議の決議を受け、バングラデシュ人民共和国政府に対し、30億2,212万2千円の無償資金協力(債務救済のための無償援助)を行うこととし、このための書簡の交換が5月19日(日)、ダッカにおいて、わが方小林二郎在バングラデシュ大使と先方アニスル・ハック・チョードリー大蔵省経済関係局次官(Mr.Anisul Huq Chowdhury, Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance)との間で行われた。
- この無償資金協力は、バングラデシュ政府が1988年3月31日までにわが国政府と行った円借款取極に従って締結された借款契約に基づき負っている債務(平成14年1月から2月に返済期限が到来した元本および約定利息)のうち、実際の返済額に相当する額を供与するもので、債務救済措置の一つである。
- この無償資金協力により贈与する資金は、バングラデシュの経済の発展と国民福祉の向上のために必要な生産物の輸入のために使用される。
- 前述のTDB閣僚会議においては、多くの開発途上国が深刻な債務返済問題に直面していることを踏まえ、先進諸国がこれらの開発途上諸国に対する過去の二国間政府開発援助(ODA)の条件を調整する措置、または、その他同等の措置をとるよう努力すべき旨の決議が採択された。今回の無償資金協力は、この決議に基づき、バングラデシュとわが国との友好協力関係を強化することを目的として、わが国の無償資金協力の一環として実施するものである。