
タンザニアの「タンザム幹線道路改修計画(キトンガ峡谷地区)」に対する無償資金協力について
平成14年5月14日
- わが国政府は、タンザニア連合共和国政府に対し、「タンザム幹線道路改修計画(キトンガ峡谷地区)」(the project for Rehabilitation of TANZAM Highway (Kitonga Gorge Section))の実施に資することを目的として、総額7億1,600万円(平成14年度2億8,800万円、平成15年度4億2,800万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月14日(火)、ダルエスサラームにおいて、わが方江川明夫在タンザニア臨時代理大使と先方ピーター・ングンブル大蔵次官(Mr. Peter Ngumbullu, Permanent Secretary, Ministry of Finance)との間で行われた。
- タンザニアの首都ダルエスサラームから同国西部、およびザンビアを結ぶタンザム幹線道路は、総延長約1,400kmの道路であり、農耕地域から都市部に農産物を運搬する輸送路として重要であるばかりでなく、ザンビア、マラウイ、コンゴ民主共和国等の近隣諸国にとっても、ダルエスサラーム港という海への出口として重要な路線である。今回の協力対象区間である「キトンガ峡谷地区」は、ダルエスサラームの南西約440kmに位置し、勾配がきつくカーブの多い約10kmの山岳道路であり、重貨物車両の増加に伴い、現在では轍掘れ、道路の崩壊等の問題が生じ、この路線の交通の難所となっている。しかしながら、タンザニア政府の予算不足から、この道路の維持改修がほとんど行われておらず、周辺地域の経済活動の大きな障害となっている。
このような状況の下、タンザニア政府は、「タンザム幹線道路改修計画(キトンガ峡谷地区)」を策定し、この計画実施のための必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、安全で円滑な道路交通機能が回復し、また輸送路が確保されることにより、タンザニアおよび周辺諸国の経済発展が期待される。