
ブルキナファソの「国営ラジオ放送局機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成14年4月19日
- わが国政府は、ブルキナファソ政府に対し、「国営ラジオ放送局機材整備計画」(Projet d' amenagement de l' equipement des studios de la Radiodiffusion Nationale du Burkina Faso)の実施に資することを目的として、2億2,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、4月19日(金)ニジェール共和国のニアメにおいて、わが方黒川祐次在ブルキナファソ大使(ブルキナファソおよびニジェールはコートジボワール共和国にて兼轄)と先方ユスフ・ウエドラオゴ国務大臣兼外務大臣(Monsieur Youssouf OUEDRAOGO, Ministre d' Etat,Ministre des Affaires Etrangeres du Burkina Faso)との間で行われた。
- ブルキナファソは、62部族以上が存在する多部族国家である。主要言語は16種類あり、公用語としては仏語が使われているが、仏語の理解者は全国の10%程度といわれている。同国においては新聞、テレビなどの情報メディアは普及していないが、ラジオ放送については、地方農村部の過疎村落においても一世帯に一台のラジオを所有している程、国民の利用度が高いことから、ブルキナファソ政府はラジオを国民に対する有効な情報伝達手段であると位置付け、農村ラジオ局および国営ラジオ放送局の重要性を強調している。両放送局はこれまでニュース、音楽放送の他、保健省、初等教育識字省および農業省が制作した番組を仏語および16の主要部族語で全国放送を行ってきているが、制作本数及び放送時間帯も少なく改善が急務となっている。
しかしながら、番組制作および放送用機材の多くは、減価償却期間を大幅に過ぎるほど老朽化しており、既に修理不能の状態にあり番組制作および放送業務に支障をきたしているが、財政上の問題から新規機材を購入することは困難な現状である。
このような状況の下、ブルキナファソ政府は、「国営ラジオ放送局機材整備計画」を策定し、番組製作および放送用機材の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、農村ラジオ局および国営ラジオ放送局の番組制作機能が改善し、社会経済分野、教育分野における効率的な番組制作が可能となり、国民の各種啓発、学習意欲の向上等が期待される。