本件円借款の意義
(1)カザフスタンは、ユーラシア大陸のほぼ中央に位置し、日本の約7倍という広大な国土を有する大国である上に、ロシア・中国と長大な国境を接するという地政学的重要性、および世界有数のエネルギー、希少金属等天然資源に恵まれ
た経済的重要性を有する国である。
わが国は、首脳・閣僚レベルを含む様々なレベルで二国間の対話を進めるとともに、経済協力を中心に同国の国造りの努力を積極的に支援してきている。
(2)カザフスタンは、1997年に首都をアルマティからアスタナに移転させたが、首都開発の進行に伴い、既存の上下水道システム老朽化による処理能力の減少、水質の悪化が深刻化しつつあり、施設の改修・新設による抜本的対策が緊急の課題となっている。
このような状況の下、わが国は、カザフスタン政府からの要請に基づき、アスタナ市総合開発計画と並行して、上下水道整備計画にかかる調査に対して技術支援を行っている。
今回の円借款の供与により、これまでにわが国がカザフスタンに対して供与した円借款の総額は、887億8,800万円となる。