対象案件の概要
(1)「コロンボ市配電網整備計画」
スリランカの発電電力量は増加を続けており、発電並びに電力流通設備の整備が急務となっている。特に最大の都市であるコロンボ市の配電網は老朽化しており、事故による停電が一顧客当たり年8.5時間に達し、また配電ロスは約10%となっている。本計画は、コロンボ市の2005年予測負荷レベル350MVA(現在231MVA)に対応した配電網の強化等を行うものであり、スリランカ最大の都市コロンボ市にて安定的な電力供給を確保することにより、スリランカの持続的経済成長に寄与することを目的とする。
(2)「ルナワ湖周辺生活環境改善計画」
大コロンボ圏は海抜6メートル以下の低地であり、浸水被害を被りやすい。その上湿地帯の開発に伴う遊水機能の低下、河川排水の流水能力不足などにより被害の増大を招いている。このような状況に鑑み、スリランカ政府は円借款による大コロンボ圏水辺環境改善計画(I、II、III)プロジェクトを実施してきたが、本計画は、これらの計画に引き続き、洪水被害が大きくかつ緊急性の高いルナワ北部および南部地域における排水路整備を実施するとともに、排水路沿いに位置する貧困地域の生活環境改善を行うもの。