国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

ラオスに対する円借款の供与について
~ラオスとタイの国境に架かる橋梁建設の支援~
(円借款初の国境案件)

平成13年9月18日

  1. わが国政府は、ラオス人民民主共和国政府に対し、同国の経済社会開発努力を支援し、メコン地域の経済交流を促進するため「第2メコン国際橋架橋計画」について、40億1,100万円までの円借款を供与することとし、このための書簡の交換が9月18日(火)、ビエンチャンにおいて、わが方宮本吉範在ラオス大使と先方ソムサワート・レンサワット副首相兼外務大臣(Somsavat Lengsavad Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs)との間で行われた。
     なお、本計画は、ラオス側・タイ側で応分の負担をすることとなっており、タイへの円借款供与についてのE/N署名は、本日バンコクにおいて行われる予定である。

  2. 案件概要

    (1)本事業は、インドシナをベトナムからミャンマーまで東西に横断する「東西回廊」(ベトナムのダナン港から、ドンハ、ラオスのサバナケット、タイのムクダハンを通って、ミャンマーのモーラミャインまでを繋ぐ運輸インフラ)構想の一環として、タイ・ラオス国境のメコン河に国際橋梁を建設するもの。
    (2)「東西回廊」は、アジア開発銀行(ADB)を中心に関係国にておいて検討されてきた大メコン河流域(GMS)プログラムの協力案件である。本事業および関連運輸インフラの整備により、ベトナム中部、ラオス南部、タイ東北部およびミャンマー南部の物流をはじめとする経済活動を活性化し、各国の経済発展や貧困削減に寄与することが期待される。特に、内陸にあるラオスおよびタイ東北部にとっては、ベトナムの港湾を利用した貿易を促進することが可能となる。
    (3)わが国のラオスに対する経済協力の重点分野の一つとして、インフラ整備を位置づけると共に、東西回廊周辺地域の経済活性化への協力を重視しており、本事業はこれらの方針に合致するものである。
    (4)なお、円借款として国境をまたがる協力案件としては、本案件が初めてである。


  3. 借款条件

    (1)金利: 年1%
    ただし、コンサルタント部分については年0.75%。
    (2)償還期間: 30年(10年の据置期間を含む)
    ただし、コンサルタント部分については40年(10年の据置期間を含む)。
    (3)調達条件: 一般アンタイド


  4. 今回の書簡の交換により、1974年度以降ラオスに供与された円借款の総額は、131億0,400万円(交換公文ベース)となる。
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