案件概要
(1)本事業は、インドシナをベトナムからミャンマーまで東西に横断する「東西回廊」(ベトナムのダナン港から、ドンハ、ラオスのサバナケット、タイのムクダハンを通って、ミャンマーのモーラミャインまでを繋ぐ運輸インフラ)構想の一環として、タイ・ラオス国境のメコン河に国際橋梁を建設するもの。
(2)「東西回廊」は、アジア開発銀行(ADB)を中心に関係国において検討されてきた大メコン河流域(GMS)プログラムの協力案件である。本事業および関連運輸インフラの整備により、ベトナム中部、ラオス南部、タイ東北部およびミャンマー南部の物流をはじめとする経済活動を活性化し、各国の経済発展や貧困削減に寄与することが期待される。特に、内陸にあるラオスおよびタイ東北部にとっては、ベトナムの港湾を利用した貿易を促進することが可能となる。
(3)わが国のタイに対する経済協力の方針は、昨年3月にタイ国別援助計画としてまとめられているが、本事業はこの計画で重点分野として位置づけた地域協力支援、経済基盤整備、地方開発に合致するものである。
(4)なお、円借款として国境をまたがる協力案件としては、本案件が初めてである。