
中央アフリカの「小学校建設計画」に対する無償資金協力について
平成14年3月2日
- わが国政府は、中央アフリカ共和国政府に対し、「小学校建設計画」(Projet de construction d'ecoles primaires)の実施に資することを目的として、7億1,200万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月2日(土)バンギにおいて、わが方高倍宣義在中央アフリカ大使と先方アレクシス・ゴンバ経済・計画・国際協力大臣(Alexis NGOMBA, Ministre de l' Economie, du Plan et de la Cooperation Internationale)との間で行われた。
- 中央アフリカの教育事情は、成人の識字率40%、初等教育総就学率57%、同就学率の男女間格差(男子71%、女子46%)などの教育指標が示すとおり、深刻な状況にある。こうした状況を改善するため、中央アフリカ政府は、「国家教育開発計画」を策定し、初等教育就学率の改善、とりわけ女子の就学率向上を優先課題に掲げ、教育施設および機材の供給、2003年までの機材管理要員の再教育などに取り組み、国民の教育状況の改善に努めている。しかしながら、約2.1%の高い人口増加率に加え、中央アフリカの劣悪な経済・財政状況などからそれらの計画の進捗ははかばかしくなく、とりわけ教室数は絶対的に不足している。特に中央アフリカの首都バンギ市およびその周辺地域では二部制授業のみならず四部制授業や一つの学校校舎で複数の学校運営が行われる多校制を余儀なくされている。
このような状況の下、中央アフリカ政府は、学校施設需要の最も高い地域である首都バンギ市およびオンベラ・ムポコ県のための「小学校建設計画」を策定し、この計画の実施のための小学校の新設、建て替えおよび増築、教育機材の整備に必要な資金につき、わが国政府に対して無償資金協力を要請してきたものである。