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ミャンマーの「シャン州北部コーカン地区道路建設機材整備計画」ほか1件に対する無償資金協力について

平成13年12月13日

  1. わが国政府は、ミャンマー連邦政府に対し、「シャン州北部コーカン地区道路建設機材整備計画」および「シャン州北部コーカン地区電化計画」の実施に資することを目的として、総額8億円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、12月13日(木)、ヤンゴンにおいて、わが方津守滋在ミャンマー大使と先方ソー・ター国家計画経済開発大臣(H. E. U Soe Tha, Minister for National Planning and Economic Development)との間で行われた。

    (1) 「シャン州北部コーカン地区道路建設機材整備計画」
    (Project for Improvement of the Road Construction Equipment for Kokang Region in Northern Shan State)
    供与限度額  5億8,400万円
    (2) 「シャン州北部コーカン地区電化計画」
    (Project for Electrification of Kokang Region in Northern Shan State)
    供与限度額  2億1,600万円


  2. ミャンマー・シャン州北部のコーカン地区では、百年以上にわたりケシ栽培が行われており、現在、ケシ栽培の撲滅のための努力が払われている。ケシ栽培の撲滅のためには、農民の生計手段を確立するための代替作物の導入を支援するとともに、農民の生活条件の改善および自立を支援するためのインフラ整備を含む社会開発支援が必要とされている。そのインフラ整備の一環として、今回の無償資金協力が行われる。

    (1)「シャン州北部コーカン地区道路建設機材整備計画」

     コーカン地区の道路は、幹線道路といえども未舗装の区間がほとんどであり、雨期に当たる約6カ月の間は車両による通行が困難となり、住民の日常生活および生産・経済活動に多大な支障を来たしている。
     このような状況から、ミャンマー政府は、コーカン地区の重要幹線であるラウカイ~コンジャン区間およびターシェータン~チャーシーシュ区間約72kmの道路を雨季においても支障なく通行できる道路とするための「シャン州北部コーカン地区道路建設機材整備計画」を策定し、この計画のための道路建設機材等の購入とともに、ミャンマー政府による道路の改修工事が効果的に実施されるための施工技術の移転を目的とする道路改修事業(約10km)を行うために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

    (2)シャン州北部コーカン地区電化計画

     ミャンマー政府は、国境地域の経済発展のためには地方農村部住民の生活環境改善が必須と認識している。しかし同国の逼迫した財政難から辺境地区の電力等のインフラ整備は遅れている。コーカン地区では同地区の中心地であるラウカイ市等へ給電を行っているが、同地区の約7割の住民が居住する山間農村部の電化率は2%程度であり、住民生活環境は劣悪な状況にある。
     このような状況から、ミャンマー政府は、同地区にあるチャーシーシュ村村落群のうち、学校、村役場、診療所等の公共施設が集中するチャーシーシュ村(中心より1km圏内)およびチャーホー村を電化し、同村公共施設に安定した電力を供給するとともに、生活に必要な電気設備が利用できるようにするための「シャン州北部コーカン地区電化計画」を策定し、この計画のための既設の配電線を分岐・延長する工事を行うとともに、各戸配電用資機材の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
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