
スリランカの「ヌワラ・エリヤ給水改善計画(1/2期)」に対する無償資金協力について
平成13年11月28日
- わが国政府は、スリランカ民主社会主義共和国政府に対し、「ヌワラ・エリヤ給水改善計画(1/2期)」(The Project for Improvement of Nuwara Eliya Water Supply)の実施に資することを目的として、4億8,100万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡交換が、11月28日(水)、コロンボにおいて、わが方大塚清一郎在スリランカ大使と先方ジャヤスンドラ大蔵・計画次官(Dr. P. B. Jayasundera, Secretary, Ministry of Finance and Planning)との間で行われた。
- スリランカでは、平均給水率が67%と低いレベルに留まっており、特に、人口の80%が居住する地方部においては給水率が低く、都市部と地方部の格差是正が喫緊の課題となっている。また、とりわけ乾季における水源の水量不足の著しい地域では、制限時間給水や水圧低下等の問題を抱えており、住民は湖沼や河川水などの安全でない水を使用せざるを得ず、水因性疾患発生が問題となっている。
ヌワラ・エリヤ市は、中央高地部に位置する人口4万4,000人の地方都市で、雨季には十分な表流水が確保されるものの、乾季には取水可能性が少なく、供給が著しく不足することが問題となっている。
このような状況の下、スリランカ政府はヌワラ・エリヤ市において乾季における断水等の不安定給水の状況を改善し、安定した飲料水の供給を可能とすることを目的とした「ヌワラ・エリヤ給水改善計画(1/2期)」を策定し、この計画のための井戸や配水池の建設および送・配水管の整備に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、安全な飲料水の安定供給の実現がなされ、地域住民の衛生環境が向上することによって水因性疾患の発生が抑制され、ひいては当該地域の産業や観光業が活性化することが期待される。