平成13年11月5日

1. わが国政府は、タイ王国政府に対し、国立科学博物館が視聴覚・実験機材を購入するため（the supply of audio-visual and educational equipment to the National Science Museum)、4,990万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が11月5日（月）、バンコクにおいて、わが方赤尾信敏在タイ大使と先方キティパン・カンチャナピパットクン首相府経済技術協力局局長(Mr.Kittipan Kanjanapipatkul, Director-General, Departmentof Technical and Economic Cooperation, Office of the Prime Minister)との間で行われた。
   
   
2. タイ科学技術環境省管轄下の教育・文化施設として1995年に設立された国立科学博物館は、科学の歴史・基礎、日常における科学技術、タイの伝統技術といったテーマ別に、様々な科学分野の展示や科学実験の講義等を行っている他、国内外の科学博物館交流のための国際会議を開催するなど、同国における科学技術の振興に重要な役割を果たしている。また、同博物館は、一般の学校にとり保有困難な各種実験設備を整備し、生徒自身による実験を通じて科学の原理を理解させる発見学習方式を取り入れ、小中学生向けの充実した科学技術教育の実現を目指しているが、経済危機の影響により予算の確保が困難な状況となっている。
   　このような状況の下、タイ政府は、国立科学博物館が視聴覚・実験機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。