
ホンジュラスに対する無償資金協力(食糧増産援助)について
ーホンジュラスの食糧自給に対する支援ー
平成13年10月9日
- わが国政府は、ホンジュラス共和国政府に対し、4億円を限度とする額の無償資金協力(食糧増産援助)を行うこととし、このための書簡の交換が10月8日(日本時間9日)、テグシガルパにおいて、わが方竹元正美在ホンジュラス大使と先方フローレス外務大臣(ROBERTO FLORES BERMUDEZ, SECRETARIO DE ESTADO EN EL DESPACHO DE RELACIONES EXTERIORES)との間で行われた。
- ホンジュラスにおける農業は、総人口の約4割が従事し国民総生産の約21%を占める主要産業の一つである。輸出農作物であるバナナ、パインアップル等は大規模経営で行われている。一方で、とうもろこしや赤インゲン豆などの基礎穀物の生産は零細農家が担っているためその生産性は低い。
ホンジュラスでは、降雨たよりの天水農業であるため、年により生産量の変動が大きく、安定した生産が出来ないことに加え、1998年にはハリケーン・ミッチが発生し、主要食糧の作付面積のおよそ40%程度が多大な被害を受けたため、基礎食糧類の輸入が激増した。
このためホンジュラス政府は、基礎食糧緊急供給計画を策定し、基礎食糧の調達と農業生産性の回復を最優先課題に掲げた。ハリケーン後、わが国が食糧増産援助によりホンジュラスに供与した肥料は同計画に投入され基礎食糧供給不足を補うために寄与しているが、生産量は未だハリケーン前のレベルには回復しておらず、農業分野の更なる復興が必要となっている。
このような状況の下、ホンジュラス政府は、基礎食糧緊急供給計画の下において食糧増産活動を引き続き行うための肥料の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、ホンジュラスの基礎穀物の生産性が向上し、同国の経済・社会開発に資することが期待される。