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ケニアの「メルー市給水計画」に対する無償資金協力について
-メルー市における給水事情改善のための支援-

平成13年9月7日

  1. わが国政府は、ケニア共和国政府に対し、「メルー市給水計画」(the Meru water supply project)の実施に資することを目的として、7億4,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が9月7日(木)、ナイロビにおいて、わが方青木盛久在ケニア大使と先方ムワガジ・ムワリョフィ大蔵計画省次官(Mr. Mwaghazi Mwachofi, Permanent Secretary, Ministy for Finance and Planning)との間で行われた。

  2. ケニアの東部州メルー市には、人口17万4,400人が居住しており、給水はケニア山を源とする伏流水を利用している。しかしながら、急激な人口増加により需要が高まる一方、各施設が老朽化し、新たな施設の建設が進まないため、給水率は僅か29%に過ぎず、給水を行っている地区においても時間制限給水を行っている。給水を受けていない住民は汚染された水源からの水を利用せざるを得ないため、水因性疾患が多発しており、また、水汲み労働が女性および子供にとって重い負担となっている。
     ケニア政府からの要請に基づき1992年に実施されたわが国開発調査「全国水資源開発調査」においても、メルー市は緊急的な対応が必要な地域として位置付けられている。さらにわが国はケニア政府からの要請に基づき、メルー市およびその周辺地域の給水事情改善を図るため、開発調査「メルー郡給水計画調査」を実施し、同地域の水資源開発に係る基本計画および優先計画の策定を行った(1997年)。その結果、メルー市における2005年の水需要量は17,470m3/日が見込まれるのに対し、現在の水処理能力は3,172m3/日であることが判明し、新たな給水施設の整備が提言されている。
     こうした開発調査の結果を踏まえ、ケニア政府は、「メルー市給水計画」を策定し、この計画のための特に緊急に必要とされる給水施設の改修・建設のための資金について、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、メルー市における合計5万1,000人に対して適切な水道水が給水可能になる。
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