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ザンビアの「第二次ルサカ市道路網整備計画(2/2期)」ほか2件に対する無償資金協力について

平成13年8月23日

  1. わが国政府は、ザンビア共和国政府に対し、「第二次ルサカ市道路網整備計画(2/2期)」、「干魃地域給水計画(2/3期)」および「予防接種体制整備計画」の実施に資することを目的として、総額17億2,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月23日(木)、ルサカにおいて、わが方五月女光弘在ザンビア大使と先方カテレ・カルンバ大蔵経済開発大臣(The HonourableKatele Kalumba,Minister of Finance and Economic Development of the Republic of Zambia)との間で行われた。

    (1) 「第二次ルサカ市道路網整備計画(2/2期)」 7億6,700万円
    (the Project for Improvement and Maintenance of Lusaka City Roads(Phase II))
    (2) 「干魃地域給水計画(2/3期)」 6億4,200万円
    (the Project for Groundwater Development and Sanitation Improvement in Drought Prone Rural Areas)
    (3) 「予防接種体制整備計画」 3億1,600万円
    (the Project for Improvement of Expanded Program on Immunization)


  2. (1)「第二次ルサカ市道路網整備計画(2/2期)」

     ザンビアの首都ルサカ市では、長年市内道路の抜本的改修が行われず、元々耐久性の低い方法で舗装された道路には、雨期の度に多数の陥没ができる。ザンビア政府は、これらの陥没に対して穴埋めによる応急処置で対応しているが、抜本的な改善は望めず、雨期後半には幹線道路でも乗用車の通行に支障をきたす路線が多い。
     このような状況の下、ザンビア政府は、生活環境をルサカ市民に目に見える形で改善すべく「第二次ルサカ市道路網整備計画」を策定し、この計画の実施のための悪路の改修に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     この計画の実施により、交通混雑の解消や歩行者、車両の交通安全の向上が期待される。また、通勤、通学面での環境改善にも資することが期待される。

    (2)「干魃地域給水計画(2/3期)」

     ザンビア政府は、わが国の協力により全国水資源開発計画(開発調査、1993~95年)を作成し、給水率を2005年までに50%に、2015年までに75%に高めることを目標に掲げた。その後、ザンビア政府は、日本を含む援助国の支援の下、地方給水・衛生環境の整備を実施してきており、特に、深井戸の建設、給水施設の操作・維持管理のための人材育成の実施等(WASHE:WaterSanitation and Health Education)により、安定的に安全な水を得ることができる人口は徐々に増加している。しかしながら、ザンビア南西部は過去に干魃の影響を最も受けた地域であり、依然として給水率がかなり低く(本件対象地区の平均22%、最も低いカズングラ郡では9%)、安定的な水供給の必要性・緊急性は高い。
     このような状況の下、ザンビア政府は、ザンビア南西部の村落における給水率を向上させることを目的とした「干魃地域給水計画」を策定し、この計画の実施のためのハンドポンプ付き井戸の建設等に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     この計画の実施により、7万5,500人の住民が各村落内で安全な水を確保することが可能となり、給水普及率は現状の22%から40%に改善され、また、遠方の水源からの水汲み労働の担い手である女性や子供がそれに費やす時間と労力が軽減されることが見込まれる。
     さらに、給水・衛生環境の維持に関する住民の意識の向上が期待される。

    (3)「予防接種体制整備計画」

     ザンビアでは、1歳以下の乳児数の増加により、保健省の予算を上回る量のワクチンが必要となっており、1997年からワクチンの接種率が低下している。
     この状況を改善するため、ザンビア政府は新たな保健センターの増設や私立病院でもワクチンの接種を行うように依頼するなどの対応を行っている。そのためワクチン保管用として新たに多くの冷蔵庫が必要となったが、冷蔵庫を購入するための資金調達は難しく、家庭用冷蔵庫で代用したり、既に耐用年数を超えた古い冷蔵庫を修理してしのいでいる状態である。
     このような状況の下、ザンビア政府は「予防接種体制整備計画」を策定し、この計画の実施のための老朽化したコールドチェーン機材の更新および維持管理活動に不可欠な作業用車輌の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     この計画の実施により、全体の60%のコールドチェーン機材が更新され、これらに保管されるワクチンの温度管理が適正に行われるようになるとともに、ワクチン接種率が改善されることが期待される。
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