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ジブチの「ジブチ市都市給水計画」に対する無償資金協力について

平成13年8月14日

  1. わが国政府は、ジブチ共和国政府に対し、「ジブチ市都市給水計画」(Projet d'approvisionnement en eau urbaine pour la capitale en Republique de Djibouti)の実施に資することを目的として、8億2,000万円を限度する額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月14日(火)パリにおいて、わが方小倉和夫在ジブチ大使(フランスにて兼任)と先方モハメド・グマネ・ギレ在仏ジブチ大使(Mohamed Goumaneh Guirreh, Ambassadeur Extraordinaire et Plenipotentiaire de la Republique de Djibouti en France)との間で行われた。

  2. ジブチの首都ジブチ市には、同国の全人口の約60%にあたる約36万人が居住しているが、この地域への給水はジブチ帯水層を水源として行われてきた。しかしながら、そのジブチ帯水層の地下水は、既存の井戸配置の集中および過剰揚水等が原因で近年塩水化が深刻な問題となっており、このままでは更に塩水化が進行することが予想されている。また、ジブチ市およびその近郊における水の需要量は人口増加に伴って年々増加していることから、ジブチ帯水層からの可能な揚水量は既に限界に達していると言われており、特にジブチ市近郊では慢性的な水不足状態にあるが、新たな水源開発は実現していない状況にある。
     このような中、わが国政府はジブチ政府の要請に基づき1998年2月にプロジェクト形成調査(給水問題対策)を実施したが、その結果、ジブチ帯水層は将来的にも重要な水源であり、長期的かつ有効に活用を継続する観点から、地下水の塩水化の進行を抑制することが最優先課題とされた。
     このような状況の下、ジブチ政府は、プロジェクト形成調査の結果を踏まえて、ジブチ帯水層の地下水の塩水化の抑制、水質改善およびジブチ帯水層の長期的活用を目指した塩水化観測体制の整備等を目的とした新規井戸建設・送水管敷設、既存井戸の改修、観測用井戸建設等を内容とする「ジブチ市都市給水計画」を策定し、この計画を実施するために必要な資金につき、わが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである。
     なお、今回はその第1期目として、ジェガダ地区における新規井戸3本および観測井戸1本の建設、ナガド地区における既存井戸6本の改修、関連導水施設・送電施設の建設、関連資機材の調達を実施する。

  3. この計画の実施により、ジブチ市の約36万に対する給水の水質改善およびその近郊にあるバラバラ地区の約14万人への給水量が約1.5倍に増加することが期待される。
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