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ベトナムの「中南部海岸保全林植林計画」に対する無償資金協力について

平成13年7月4日

  1. わが国政府は、ベトナム社会主義共和国政府に対し、「中南部海岸保全林植林計画」の実施に資することを目的として、10億2,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月4日(水)、ハノイにおいて、わが方山崎隆一郎在ベトナム大使と先方レー・フイ・ゴ農業農村開発大臣(LE HUY NGO, Minister of Agriculture and Rural Development)との間で行われた。

    「中南部海岸保全林植林計画」
    (the project for Afforestation on the Coastal Sandy Area in Southern Central Viet Nam)
     供与限度額(国庫債務負担行為)  10億2,700万円 
    (平成13年度  3,300万円)
    (平成14年度  3億4,800万円)
    (平成15年度  4億5,000万円)
    (平成16年度  1億9,600万円)


  2. ベトナムは、本来豊かな森林資源に恵まれていたが、人口の急増に伴い燃料用の薪、林産物の需要が急増し、森林の伐採が続いたことから、1945年には、1,400万ヘクタールであった森林面積は、1995年には930万ヘクタールまで減少し、現在も減少が続いている。 植生の乏しい海岸地域では、このような森林減少の影響により、強風により海岸から巻き上げられた砂が農地、鉄道および道路等の施設に被害を及ぼし、住民生活にも大きな影響を与えており深刻な問題となっている。ベトナム政府としては、保全の緊急性、重要性の高い海岸地域において、海岸保全林の造成を計画しているが、自己資金不足および海岸砂地という劣悪な環境によって、植林は遅々として進んでいない。
     このような状況の下、ベトナム政府は中南部地域の海岸砂地における保全林を造成すべく「中南部海岸保全林植林計画」を策定し、この計画の実施のための保全林造成に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     この計画により、ベトナム中南部に位置するクァンナム省およびフーイェン省の2省の海岸地域において、モクマオウを主体とした約3,670ヘクタールの海岸保全林が造成され、植林地周辺地域の保護が図られるとともに、内陸部の農地、居住地、道路、鉄道等への飛砂害等が軽減されることが期待されている。
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