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ネパールの「カトマンズ市交差点改良計画」ほか1件に対する無償資金協力について

平成13年7月3日

  1. わが国政府は、ネパール王国政府に対し、「カトマンズ市交差点改良計画」に資することを目的として、また「債務救済のための無償援助」のために、合計 18億8,118万9千円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月3日(火)、カトマンズにおいて、わが方小嶋光昭在ネパール大使と先方ビマル・プラサド・コイララ大蔵省事務次官(Mr.Bimal Prasad Koirala, Secretary, Ministry of Finance, His Majesty's Government of Nepal)との間で行われた。

    「カトマンズ市交差点改良計画」
    (the project for Improvement of Intersections in Kathmandu City)
     供与限度額(国庫債務負担行為)  10億3,900万円 
    (平成13年度  5億800万円)
    (平成14年度  5億3,100万円)
     
    「債務救済のための無償援助」
    (Grant Aid for Debt Relief)
     供与限度額  8億4,218万9千円 


  2. (1)「カトマンズ市交差点改良計画」

     ネパールの首都カトマンズでは、近年の急激な車の増加により、交通渋滞が年々悪化し、交通事故や公共交通機関の遅れなど、市民の日常生活に支障をきたしている。さらに、排気ガスによる大気汚染など、環境の観点からも深刻な影響を与えている。この大きな要因として、カトマンズ市の主要幹線道路の交差点が未だ整備が不十分であることが挙げられる。
     このような状況の下、ネパール政府は、カトマンズ市内の主要交差点の改良を実施するために「カトマンズ市交差点改良計画」を策定し、この計画のための交差点の改良および整備に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。 この計画により、カトマンズ市の交通渋滞の緩和による排気ガス排出の低減、横断歩行者の安全確保、交通事故の減少等が期待される。

    (2)債務救済のための無償援助
     この無償資金協力は、ネパール政府が1988年3月31日までにわが国政府と行った円借款取決めに従って締結された借款契約に基づき負っている債務のうち、平成13年3月から4月に返済期限が到来した元本および約定利息に相当する額を供与するもので、債務救済措置の一つである。
     この無償資金協力により贈与する資金は、ネパールの経済の発展と国民福祉の向上のために必要な生産物の購入のために使用される。
     1978年3月の国連貿易開発会議(UNCTAD)第9回特別貿易開発理事会(TDB)閣僚会議においては、多くの開発途上国が深刻な債務返済問題に直面していることを踏まえ、先進諸国がこれらの開発途上諸国に対する過去の二国間政府開発援助(ODA)の条件を調整する措置、または、その他同等の措置をとるよう努力すべき旨の決議が採択された。今回の無償資金協力は、この決議に基づき、ネパールとわが国との友好協力関係を強化することを目的として、わが国の無償資金協力の一環として実施するものである。
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