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セネガルの「沿岸地域植林計画」に対する無償資金協力について

平成13年7月3日

  1. わが国政府は、セネガル共和国政府に対し、「沿岸地域植林計画」(1/2期)の実施に資することを目的として、10億7,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月 3日(火)、ダカールにおいて、わが方古屋昭彦在セネガル大使と先方アブドゥライ・ディオップ経済・大蔵大臣(Monsieur Abdoulaye Diop, Ministre de l'Economie et des Finances)との間で行われた。

    「沿岸地域植林計画」
    (Projet de reboisement de la zone du littoral)
     供与限度額(国庫債務負担行為)  10億7,400万円 
    (平成13年度  2億7,500万円)
    (平成14年度  2億7,400万円)
    (平成15年度  2億6,700万円)
    (平成16年度  1億7,700万円)
    (平成17年度  8,100万円)


  2. セネガルの北西部海岸沿いのニャイ地域は、土壌が肥沃で、地下水位が高いなど農業生産条件が良好なため、砂丘間の窪地を利用した野菜栽培が盛んで、国内の野菜総収穫量の約8割を生産する重要な農業生産地域である。
     他方、セネガルは砂漠化の影響を強く受ける西アフリカサヘル地帯の南西端に位置しており、統計ではわずか10年間で9.2%の森林が消失したといわれており、ニャイ地域においても、今世紀半ば以降、海岸砂丘の移動に伴い、農地面積が徐々に減少し、畑作に大きな影響を与えている。
     このような状況に対処するため、同地域においては以前から、海岸砂丘固定のための海岸林が造成され、これにより約5万ヘクタールの農地が保全されてきているが、未だ約1.5万ヘクタールの活動の活発な移動砂丘、荒廃地が存在し、このまま放置すれば、新たに農地が砂に埋もれてしまうだけでなく、今まで営々と造成してきた森林までも衰退させてしまうことになりかねない。
     このような状況の下、セネガル政府は、海岸砂丘を固定し、海岸の農業生産の安定を目的とした砂丘固定林等の造成のための「沿岸地域植林計画」を策定し、この計画のための植林事業、関連施設(苗床など)および機材(森林管理用車輌など)の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力の要請をしてきたものである。

  3. この計画の実施により、2,037ヘクタールの砂丘固定林が造成される予定であるが、1/2期ではこのうちのティエス州765ヘクタールの砂丘固定林を造成することにより、砂の巻き上がりの防止および風下に広がる野菜栽培地の保全が図られる見込みである。
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