
チュニジアの「マハディア漁業職業訓練センター機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成13年6月21日
- わが国政府は、チュニジア共和国政府に対し、「マハディア漁業職業訓練センター機材整備計画(Projet de renforcement des equipements de formation pour le centre de formation professionnelle des peches de Mahadia)」の実施に資することを目的として、7億8,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月21日(木)、チュニスにおいて、わが方甲斐紀武在チュニジア大使と先方ハビーブ・ベン・ヤヒア外務大臣(HABIB BEN YAHIA, Ministre des Affaires Etrangeres)との間で行われた。
- チュニジアでは、魚は食生活に古くから定着しており、国内需要も高く国民にとり重要な蛋白源となっている。また、漁業は雇用機会の創出・確保および地域間開発格差是正を目指した地場産業育成の対象分野として位置づけられている。このため同国政府は水産教育に力を入れており、全国に10カ所の水産訓練センターを設立して水産分野に携わる人材の教育・育成に努めている。
マハディア漁業職業訓練センターは30年以上前に設立され、現在も、漁船員コースと漁船機関員コースの本科生徒の訓練を行うと共に、マハディア地方の現役漁業従事者を対象とした継続訓練も行っており、同地方に存在する唯一の漁業訓練施設となっている。
しかし、同センターの保有する3隻の訓練船は1971年から1976年までに建造されたものであり、故障の頻度も高く、近い将来に運航不能となる可能性も指摘されている。
このような状況の下、チュニジア政府は「マハディア漁業職業訓練センター機材整備計画」を策定し、この計画のための訓練船および訓練用機材の購入に必要な資金につきわが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、マハディア漁業職業訓練センターにおける洋上訓練が維持されることになり、チュニジア水産業の技術水準のより一層の向上に資することが期待される。