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バングラデシュの「地方道路簡易橋整備計画」に対する無償資金協力について

平成13年6月11日

  1. わが国政府は、バングラデシュ人民共和国政府に対し、「地方道路簡易橋整備計画(the project for Improvement of Portable Steel Bridges for Feeder  Roads)」の実施に資することを目的として、合計9億2,700万円(平成13年度2億2,600万円(含む詳細設計1,700万円)、平成14年度7億100万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月11日(月)、ダッカにおいて、わが方小林二郎在バングラデシュ大使と先方マシウル・ラーマン大蔵省経済関係局次官(Dr. A. K. M. Masihur Rahman, Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance)との間で行われた。

  2. バングラデシュの運輸分野では輸送の約6割が道路であり、同国にとって道路輸送への依存度は高い。同国の第五次5カ年計画(1997/98年度~)の国家レベルの目標の一つとして民間部門の経済活動を促進するインフラ等の整備が掲げられており、同国産業や社会経済活動を支える中心として道路網の整備の重要性は高い。しかしながら、同国の地方道路は、橋梁の不備も相まって、雨季には長期にわたり通行不能になることも多い。1998年夏に発生した大規模洪水は、バングラデシュ政府災害対策・救援省の統計によれば、全国64県中52県に被害を及ぼし、道路被害は約7千カ所に達し、多くの橋梁が流失した。地方自治・農村開発・協同組合省地方政府局管轄の道路に関しては、道路2万9,155km、構造物2,243カ所が被害を受けた。
     このような状況のもと、バングラデシュ政府は、「地方道路簡易橋整備計画」を策定し、この計画を実施するための45橋梁(計約2,280m)の上部工部材の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきた。

  3. この計画の実施により、これまで渡船、竹橋などの渡河手段から安全で常時通行可能な交通手段に変わり、周辺住民の学校、病院などの公共施設へのアクセスが改善されるとともに、地方村落部と都市部とのアクセスが向上することから、農業を始めとする地域の生産活動、関連流通・サービス業が活性化することが期待される。
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