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モザンビークの「ザンベジア州地下水開発計画」に対する無償資金協力について

平成13年5月31日

  1. わが国政府は、モザンビーク共和国政府に対し、「ザンベジア州地下水開発計画」(the project for Groundwater Development for Rural Water Supply in Zambezia Province)に資することを目的として、9億9,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が5月31日(木)、マプートにおいて、わが方野瀬芳宏在モザンビーク大使と先方イポリト・パトリシオ外務協力副大臣(His Excellency Mr.hipolito Zozimo Patoricio, Deputy Minister of Foreign Affairs and Cooperation of the Republic of Mozambique)との間で行われた。

  2. モザンビークの中部に位置するザンベジア州地方部の給水事情は、州全体の給水率が14%と全国平均の30%と比較して極端に低く劣悪であり、五カ年計画(2000年~2004年)ではこれを30%程度まで改善することを目的としている。特に、8郡(グルエ、アルト・モクロエ、ナマロイ、イレ、ミランジ、ジレ、モクバ、ルジェラ)の丘陵地帯では内戦時に激しい戦闘が繰り返されたことから、多くの井戸が破壊され放置されたままである。このため、住民は付近の小河川、泉、ハンドホール(雨水やくみ出した水を溜めるために住民が掘った深さ1~2mの手掘りの穴)を利用している。モザンビーク保健省のデータベース(2000年)によると、ザンベジア州の下痢発生率は約5万9,000件、赤痢の発生件数は約9,600件とモザンビークの中でも際立って多く、衛生状況改善の観点からも給水状況の改善が急務となっている。
     このような状況の下、モザンビーク政府は、「ザンベジア州地下水開発計画」を策定し、この計画のためのザンベジア州北部8郡において148カ所の井戸建設、13カ所の既存井戸のハンドポンプ付け替えおよび井戸掘削に必要な資機材の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、対象地域の住民7万4,000人に対し、安全な水が安定的に供給されることになり、住民の生活水準が向上し、水因性疾患の予防等住民の衛生環境改善に寄与することが期待される。
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