
サモアの「第ニ次アピア港拡張計画」に対する無償資金協力について
平成13年5月30日
- わが国政府は、サモア独立国政府に対し、「第ニ次アピア港拡張計画(the project for the Second Development of Apia Port)」の実施に資することを目的として、22億4,500万円(平成13年度9億5,900万円、平成14年度8億9,100万円、平成15年度3億9,500万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が5月29日(日本時間30日)、アピアにおいて、わが方松本紘一在サモア大使と先方トゥイラエパ・サイレレ・マリエレガオイ首相兼外務大臣(Tuilaepa Sailele Malielegaoi, Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of The Independent State of Samoa)との間で行われた。
- サモアは、南太平洋の中央部に位置する典型的な島嶼国であり、国民生活および経済活動は海上輸送に大きく依存している。首都アピアに位置するアピア港は、日本、豪州、欧州諸国等との間に10の国際的航路を有し、外国貿易のほぼすべてを取り扱う同国唯一の国際貿易港と位置づけられており、生活物資の大部分を輸入品に依存する同国にとって生命線とも言うべき港である。
同港の大型船用の係留施設としては、30年以上前に建設された桟橋式岸壁が1バース(185m)あるが、鋼杭の腐食による老朽化が進んでおり、岸壁は構造強度の低下から荷重制限が課せられる状況となっている。また、大型船舶の長期荷役による他の船舶の沖待ちの増加やコンテナの大型化が進んできていることから、埠頭の使用に著しい支障を来している。
このような状況の下、サモア政府は、「第二次アピア港拡張計画」を策定し、この計画のための岸壁、防波堤および関連施設の改修に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、大型タンカー等の寄港および離着岸が安全かつ迅速に行われるようになり日常生活物資の安定供給が期待される。